経審アップ 就業履歴を蓄積するための措置
先週,令和5年8月14日以降を
審査基準日とする経審から
ある法改正が適用されます,
とお伝えしました。
それは建設キャリアアップシステム
(以下,CCUS)の活用状況についての
加点です。
CCUSにおける就労履歴蓄積のための
カードリーダーを現場に設置することで
加点が得られるようになりました。
CCUSは,建設業に携わる
技能者の方々にカードを作成し,
携行してもらうものです。
このカードには,ご本人の
所属事業所や社会保険の適用状況,
保有している資格など,
様々な情報が登録されます。
就労履歴もその一つ。
建設現場に出勤するたび,
現場に設置されたカードリーダー
に読ませることで出退勤の管理となり,
なおかつ実務経験歴の蓄積にもなります。
ただ,現場にこのカードリーダーが
なければ効果が出ません。
そこで,現場を作る元請事業所に
積極的に取り組んでもらうべく,
経審へ加点項目として追加される
こととなりました。
元請業者は工事を受注した際,
その受注工事をCCUSに登録します。
その上で,現場にカードリーダーを
設置し,就労履歴を取れる環境を作る
わけですが,これを審査対象年度の1年間
継続して行ったら加点される,
となっています。
審査の対象となる工事は,
以下に並べる「以外」の工事です。
1.日本国内以外の工事
2.建設業法施行令で定める軽微な工事(※1)
3.災害応急工事
※1:請負金額500万円(建築一式工事は
1500万円)未満という,いわゆる
許可が不要とされている工事
先週,ここに書きましたように
この改正とセットで「W点(※2)の
算出係数の縮小」が適用されます。
※2:社保や雇用保険などの福利厚生面
やISOの認定状況,建設機械の
保有状況などが評価されるカテゴリ。
W点について,適用前とまったく
同じ加点状況であれば
総合評定値(P点)が下がってしまいます。
該当する工事を受注する事業所様
におかれましては積極的に
取り組みを始めることをお勧めします。
なお,加点幅は,
審査対象工事のうち,
「全ての公共工事」において
カードリーダーを設置した場合は
13点程度(※3)
「公共工事に加え,民間工事も含めた
全ての工事」について
カードリーダーを設置した場合は
19点程度(※3)
となっています。
※3:いずれも総合評定値(P点)換算。
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